イラストレーターのアウトライン化とは。アウトライン化のやり方も解説!

イラストレーター(Illustrator)のアウトライン化について、解説していきます。
また、アウトライン化のやり方も解説します。

  1. Illustratorでアウトラインを作成する方法
  2. アウトライン化の手順と操作方法
  3. テキストをアウトライン化する際の注意点
  4. アウトラインの活用例とデザインへの影響

    アウトライン化ってなに?

    イラストレーターで入力する文字には、フォント情報が入っています。
    フォント情報があることで、指定したフォントにすることができています。

    フォント情報の中には・・・

    • 行間
    • 文字間
    • 文字サイズ

    などの多数の情報が含まれています。
    それら、フォント情報をオブジェクト(図形)することをアウトライン化といいます。

    アウトライン化が必要な理由は?

    では、なぜアウトラインが必要なのか?ですが。
    それは、データを開いた環境によって、フォント情報が置き換わり、意図したフォントが表示されなくなってしまうからです。(データを開く環境によっては、指定したフォントがインストールされていない環境もあります。)

    意図したフォントを表示するために、アウトライン化をすることで、フォント情報をなくし、オブジェクト(図形)にしてデータを開く環境に左右されないようにするのです。

    イラストレーターのデータを納品するときは、アウトライン化することが一般的なので、デザイナーの方々は覚えておくといいでしょう。

    アウトライン化後は戻すことができない。

    アウトライン化は、一度行い、保存してしまうと、元に戻すことができなくなります。
    そのため、アウトライン化を行う際は、別名で保存するなどして、アウトライン化されていないデータと分けておくことをおすすめします。

    アウトライン化のやり方・手順。

    アウトライン化の手順を解説します。
    手順的には数ステップで完了する簡単なものです。

    1. アウトライン化したいデータを開く。
    2. すべてを選択します。
    3. 書式 > アウトラインを作成を選択

    これで、アウトライン化が完了します。

    操作の補足で画像をつけておきます。

    画像は、Macの画面です。
    メニューバーの「選択」から「すべてを選」をクリックします。

    ショートカット「command +A」でもOKです。

    アウトライン化の説明画像1

    次に、メニューバーの「書式」から「アウトラインを作成」を選択します。
    選択すると、アウトライン可能なテキストが全てアウトライン化されます。

    アウトライン化の説明画像2

    アウトライン化されているのか確認する。

    当然ですが、アウトライン化は見た目が変わりません。
    そのため、アウトライン化を行ったあとは、アウトライン化が間違いなく行われているか確認しましょう。

    1. 書式 > フォントの検索と置き換え

    フォントの検索を置き換えの中に「ドキュメントフォント」とあると思います。

    この中に、フォント情報が表示されてないなければ、間違いなくすべてのテキストがアウトライン化されています。

    メニューバーの「書式」から「フォントの検索と置換」を選択します。

    アウトライン化の説明画像3

    選択すると、以下の画面が表示されます。
    「ドキュメントフォント」の中にフォント情報が表示されていなければ、アウトライン化されています。

    アウトライン化の説明画像4

    逆に以下ようになっている場合は、アウトライン化されていないので、もう一度同じ手順でアウトライン化を試してください。

    アウトライン化の説明画像5

    まとめ

    フォントはデザインを形成する大切なものです。
    少し手間のかかる作業ではありますが、大切な作業なので忘れずに行いましょう。

    アウトライン化は、デザイナーの方がデータを納品するときもそうですが、コーダーがデザインカンプから画像(SVG)データを書き出す時にも必要な作業です。

    アウトライン化されていないSVGをWEBへアップロードしてしまうと、サイトを開く環境によって、意図したフォントが表示されなくなってしまいます。

    「なぜ、サイトを開く環境で文字が変更されてしまうのか」具体的に知りたい方は、アウトラインしていないSVGのデータをコードエディタなどで開いてみてください。

    すると以下のように、フォント情報の記述が見つかるはずです。

    そうすると、以下の画像のようにフォント情報の記述が見つかると思います。

    SVGに含まれるフォント情報

    このフォント情報にあったフォントが端末に入っていいれは、適用されて、思った通りの表示になります。

    が、フォント情報を端末が持っていなかった場合は、代替えのフォントが適用されます。

    そのため、フォントが変わってしまい、SVG画像の印象も変わってしまう。というわけです。

    SVGを書き出して使用する際は、必ずアウトライン化して、フォント情報をなくしてから、書き出すようにしましょう。